運命の鎖

ルイン/著



ミリアが、死んだ。
殺された。
母もいない。
殺された。
妹も死んだ。
殺された。

みんな、私が、殺した――――――…。


母も、妹も、ミリアも。
私がいなければ、死ななかった。
私の存在が無ければ、死ななかった。

母を殺した奴等も。ミリアを殺した奴等も。妹を殺した奴等も。
みんな私が、復讐してやった。
それが、一番いいことだと思ったから。

――そんなことをしたって殺された人間は喜ばない。

そんなことないだろう。

それは、大切な者を失ったものが間違った道をいかないように言う言葉。

――亡くなった母は、きっと喜んでいる。

そうだろうか。

それは、大切な者を失ったものを慰めるための言葉。

すべて、まやかしだ。

死んだら、そこで終わり。
すべて、消える。
死んだ人間は、もう二度と蘇らない。
だけど、もし、その『意思』が残っているならば―――

恨んでいるだろう。

私のことを。

私の目の前で、どれほどの人が死んだものか。
この手で、どれだけの命を奪ったものか。

復讐。

それが、私の生きる目的だった。
それが無くなった今――――生きる理由なんて、ない。

死にたいとは、思わない。
だけど、死にたくないとも思わない。
矛盾、しているのだろうか。

でも。


自ら死を望んだりはしないけれど。



私に死が訪れる運命ならば。





―――受け入れようではないか、その運命を―――


                『運命の鎖』〜完〜


ルインさんのコメント
ルナさんのひねくれすぎた心境(ぉぉぉ
これを考えているとき、実は14歳という(核爆
んな生きる目的のない人間が本編までよく生きてこられたなーとお思いの方。
大丈夫。
この一年後(15歳の時)、一部記憶を失います(でーん
罪を忘れ、生きてゆく女。
・・・いいですねー(マテ
まあ、その失った記憶も、外伝(本編一年前)で修復予定。
外伝でルナの想いのいろんなことに決着がついたりつかなかったり。
そして外伝で更なる不幸が襲いかかることはあえて言えません(言ってるだろ